SNSプラットフォームの中でも、Instagramのアップデートの頻度は群を抜いています。進化し続けるソーシャルメディアの世界では、マーケティング担当者はペースに遅れないよう、キャッチアップしていくことが重要。そして自アカウントのプレゼンスを高めるためには、インスタの新機能に追いついていくだけでなく、同時進行でコンテンツを分析、そこからビジネスに最適なサムシングを探り当てるように運用するのが正攻法です。
Instagramのメトリクス (指標) をリアルタイムで把握できれば、過去に投稿したどのコンテンツが最も効果的であったか明確になり、次のコンテンツのポテンシャルアップが目指せ、かつマーケティングに生かすノウハウも得られます。そもそもインスタには、写真や動画を分析するための無料のツール、Instagramインサイトが備わっています。インサイトでどんなことがわかるのかを解説していきます。
Instagramインサイトへアクセスする方法
インサイトを使うと、投稿したコンテンツに対するフォロワーの反応が、数値で認識できます。そのためにはまずアカウントを “個人” から “ビジネス” に変更する必要があります。
- Instagramプロフィールが [公開] であることを確認する。
- Instagramの個人アカウントをビジネスアカウント (ビジネスプロフィール) に変更する。
この時、アカウントをFacebookページに接続するよう求められます。Facebookページを所有していない場合は、新しく作る必要があります。ただしFacebookページを作っても、存在することが目的であるため、無理にFacebookに投稿する必要はありません。
Instagramインサイト -コンテンツについて-
これまでのInstagramインサイトは、コンテンツ、アクティビティ、オーディエンスの3つのカードで構成されていましたが、2020年9月にUI (ユーザーインターフェイス) が大きく変更になりました。これまで同様、右上のメニューからインサイトを開くような手順はそのまま残っていますが、プロフィール画面のボタンからも直接インサイトにアクセスできます。
また、過去14日間の表示は7日間表示がデフォルト設定となりました。インサイトのトップページでは [最近のハイライト] として、7日間の概要とインタラクション、フォロワー数や自アカウントでシェアしたコンテンツが表示されます。
フィード投稿
投稿毎のデータを確認したい場合には、インサイトのトップページにある [あなたがシェアしたコンテンツ] の右矢印から投稿のすべてにアクセスできます。あるいは、インサイトトップの [概要] をタップし、[リーチしたアカウント] 画面を開き、[インプレッション][アカウントアクティビティ]の下にある[トップ投稿] エリアまでスクロールダウン。右上の青いテキストリンク「すべて見る」をタップ。タップした先の画面では、昨年以降に投稿したコンテンツが、リーチ数の高い順に並べられています。上部に3つ並んだメニューから、投稿メディアのタイプ別、リーチ数やいいね数といったメトリクス別、期間別に、並べ替えができます。
投稿一覧からコンテンツのサムネイルをタップし、[インサイトを見る] のテキストリンクから、個々のインサイトデータにアクセス。いいね、コメント、シェア、保存の数が表示されたエリアを上にフリックすると、プロフィールへのアクセスやリーチ、インタラクション数といった詳細画面が表示されます。コンテンツ毎に、オーディエンスがどういった反応をしているかもわかります。例えばハッシュタグで流入した数、[発見] で表示されたことがきっかけで、コンテンツを閲覧した数、コンテンツを見てからウェブサイトやインスタのプロフィールにアクセスした数など。
リーチとインプレッション – 違いは何?-
■リーチとは、コンテンツを閲覧したユニークアカウントの総数です。
■インプレッションは、コンテンツが表示された合計回数です。
1ユーザーが1つのコンテンツを、別ページに行ったり戻ったりしながら10回見たとすると、インプレッションは「10」、リーチは「1」になります。
インサイトを見ると、ユーザーが何をきっかけにコンテンツに着地したのかもわかります。
上記の例では、オーディエンスの80%以上がハッシュタグブラウザから流入していることがわかります。コンテンツに適切なハッシュタグを挿入して、Instagramのオーガニックリーチを飛躍的に伸ばす方法については、こちらの記事をご覧ください。
ストーリーズ
インサイトのトップをスクロールダウンした先の [あなたがシェアしたコンテンツ] の次に、過去7日間に公開されたストーリーズの件数が表示されています。ストーリーズエリアの右端にある矢印をタップすると、その先で各ストーリーズ投稿の詳細を表示。フィード投稿と同様に、メトリクス別にストーリーズをフィルタリングできます。ただし、[昨日] [過去7日間] [過去14日間] までしかさかのぼれません。
ストーリーズのサムネイルをクリックして上にスワイプすると、過去14日間のインサイトにアクセスできます。インタラクションは、ユーザーが自アカウントに対して行ったアクションのこと。[インタラクション数] では、ストーリーズを閲覧した後のタップバックした数やプロフィールにアクセスした数がわかります。その下の [発見] セクションでは、ストーリーズを閲覧する前後のアクションをナビゲーションとして、ストーリーズから退出した数、再度閲覧してくれた数、次のストーリーズに移動した数など細かく記載。これらの数値は、ユーザーの関心とエンゲージメントを測定するのに役立ちます。たとえば、[次へ] や [次のストーリーズ] への移動が多い場合、そのユーザーにとってコンテンツがあまり魅力的でなかった可能性があります。一方、[戻る]は、投稿の内容に興味関心を抱いてくれて、もう一度見たいと思ってアクションをしたのかもしれません。
ちなみに14日以前のストーリーズを振り返りたいときには、プロフィール画面からメニューを開き [アーカイブ] をタップすると、閲覧できます。
プロモーション
インサイトには、現在進行中の広告のエンゲージメントが [宣伝のインサイト] として表示されます。有料キャンペーンを実施した場合、この結果を振り返り、当初の計画が達成できたかどうかが確認できます。
Instagram フィード投稿のインタラクション
新しいインサイトでは、これまでアクティビティだった画面のトップに、[リーチしたアカウント] が曜日別のグラフで表示されています。
インタラクションとは、ユーザーがアカウントを操作したときにユーザーが行うアクション。プロフィ―ルへのアクセス、Webサイトのクリック、メールボタンを押したか、電話ボタンを押したか、などを数値化しています。
グラフは、過去7日間のインタラクションを示しています。2020年9月の時点でInstagramのインサイトでは、それよりも過去のデータにさかのぼることはできません。
ただしNapoleonCatを使えば、任意の期間を範囲指定し、ユーザーのインタラクションやフォロワーの推移、コンテンツのエンゲージメントの振り返りができます。しかも自アカウントのプロフィールだけでなく、競合他社のプロフィールも閲覧可能です。
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Instagramインサイト -オーディエンス-
オーディエンス情報を閲覧するには、インサイトのトップページから、[合計フォロワー] の矢印をタップすると、過去7日間のオーディエンス情報が表示され、フォロワーの内訳が増減のグラフとともに表示されます。
オーディエンス画面では、フォロワーアカウントの属性データが把握できます。国と都市、それぞれトップ5を表示します。
さらにフォロワーを年齢層と性別で確認することもできます。
そしてフォロワーがInstagramでアクティブな時間帯を示すグラフも、公開のタイミングを知るには、とても重要です。ホーム画面から、投稿が流れていくのを見過ごす前に、ピンポイントで投稿できるように最適な時間を見つけましょう。フォローするアカウントが多いユーザーほど、ホームには新規コンテンツが次々表示されていき、せっかく投稿しても、間が悪ければ [過去のコンテンツ] に送られ、見過ごされてしまいます。ちなみにInstagram投稿を、フィードから閲覧できるタイムリミットは、約48時間です。2020年9月現在、過去の投稿は [過去のコンテンツ] と表示された、存在感の薄いテキストリンクをタップしない限り、振り返れない仕様になっています。
インサイトでは、Instagramのエキスパートだけでなく、インスタをはじめたばかりのビギナーにも価値の高い情報を提供します。良質なコンテンツを投稿、公開していくために、どうしたらいいかを測定、分析、検証から指標を導き出してくれます。
Instagramインサイトはマーケティングの成果を数字で【見える化】してくれる無料のツールですが、過去データを長期にわたって計測、SNSの課題をチームで共有していく考えであれば、ソーシャルメディアソフトウェアを使用してみてはいかがでしょう。
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