SNSプラットフォームのアルゴリズムで知っておきたいこと

ソーシャルメディアで利用されるアルゴリズムは、例えるなら問題を解決する小さなデータのパズルのようなもの。プラットフォーム上のコンテンツをまる抱えし、その中から次を「予測」するための答えを導き出す計算式。言い換えれば、コンテンツの関連性に基づいて、ユーザーのフィードの投稿を並べ替える方法です。

閲覧者にとって「最適な順番」とは

SNSはアルゴリズムに基づき、ユーザーが閲覧すると仮定した上でフィードに表示するコンテンツを配置します。

アルゴリズムが採用される以前は、ユーザーのフィードに表示される投稿は、時系列で新しいコンテンツが先頭に表示される順番でした。2020年3月現在、Facebookは独自のアルゴリズムを駆使し、ニュースフィードにはユーザーにとって重要度の高い (見落とさないため) コンテンツが、目につく場所に表れる「最適化の仕組み」を採用しています。

facebook setting

FacebookのニュースフィードはデフォルトでFacebookが導き出したユーザーに最適な順番で表示される。自分仕様にセッティングしたい場合は「設定とプライバシー」メニューを経由してカスタマイズができる。

Twitterも、タイムラインは、オプションで時系列に並べる設定に変更することができますが、ユーザーが見たいと思っている投稿がファーストビューに表示されるような優先順位が付けられています。

Twitterのタイムライン

Twitterのタイムラインもデフォルトでユーザー単位に最適な順序で表示される。

Facebook、Instagram、Twitterのどれも、プラットフォーム側の目的は「どれだけユーザーの利用頻度を上げるか」です。そのために先進のアルゴリズムを駆使し、利用者に興味・関心を持ってもらうための投稿をフィードに表示し、「新しいつながり作り」を促す設計がされています。

絶えず変化するInstagramのアルゴリズム

SNSの中でも、Instagramを使ったブランドやサービスのPRは、潜在ファンの発掘や既存ファンとのエンゲージメントを高められることで、多くの企業や代理店が実施しています。翻って他のSNSに比べアップデートが頻繁で、かつ仕様変更に伴い再認証が必要だったり、不具合が生じたりすることもあります。

実際、企業でSNSアカウントを運用している担当者は、プラットフォームがアップデートする度に悩まされているのではないでしょうか。とはいえ新機能の追加とアルゴリズムの変更は、ユーザビリティの向上を目指す上で「改良」であると思いたいものです。

2020年Instagram運用で知っておきたい6つの要点

2019年12月に公式発表されたキーファクターを紹介します。

1. 投稿毎の興味、関心

Instagramアルゴリズムは、ユーザーのコメントやLike、シェア、フォローから予測した投稿を、フィードに表示する。
※Instagramのサジェストに表示される理由は、ユーザーのアクティビティによって決定される。

2. 関係性

Instagramアルゴリズムは、アカウントとフォロワーとの関係性をチェックしている。スマートフォンのアプリ上での振る舞いから、ユーザーが誰にDMを送っているか、気にかけているプロフィールはどういった傾向であるかを定義している。

3. タイムライン

ユーザー投稿がInstagram的に好ましいコンテンツであれば、アルゴリズムは良質なアカウントと評価し、よりエンゲージメント率が上がるよう閲覧者に表示する。同時に投稿する頻度によっても、フィードへの表示率を変えている。投稿は1日に何回もポストをするのではなく、閲覧者がリーチしていることが重要になる。大手コスメティックブランドの例では、専任のメディア制作チームが毎日決まった時間に質の高いコンテンツをポストしている。質と量のバランスを保ち、閲覧者の期待に応える運用は、アルゴリズムに評価される。

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4. 頻度

投稿に限らず、週にどれくらいInstagramアプリを開いているかも、アルゴリズムは監視している。頻繁にアプリを動かしていると、フィードは「時系列」に近い表示になる。一方、アプリを開かない場合でも、アルゴリズムはユーザーの好みを予測してコンテンツの並べ替えをする。

5. フォローするアカウント

ユーザーがInstagramで何人フォローし、それらフォローしているポストにリーチしているかどうかも、アルゴリズムはチェックする。すなわちフォローしているアカウントの中で、ユーザーのフィードにどの投稿を表示するかを計算しつつ、botで自動フォローやLike付けをしているかどうかを監視している。 ※InstagramのAIアルゴリズムにより、常時フェイクのインタラクション(botの使用、自動コメントなど)は識別され、アカウントの品質をランク付けしている。botを動かすことは利用規約違反にあたるため、アカウント停止になる場合もある。

6. ユーザーの使い方を監視

Instagramアルゴリズムは、アプリを開いている時間が多いユーザーには、その人の求めていそうな情報をフィードに表示。逆に、Instagramアプリを日に数分程度しか使わないユーザーに対しては、アルゴリズムから導き出したその日のハイライトだけを並べる。

Instagramのアルゴリズムは、アップデートごとに独自のロジックを立て、アカウントを順位付けして、表示率を複雑にしています。意図的に「お気に入り」やフォロワーのフィードに表示させることはできなくても、Instagramから高い評価を得られれば、人気ハッシュタグを付けた投稿でも時系列に埋もれることを危惧せずに、リーチ数を上げられます。

目に留まりやすい投稿にするには

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フォロワー候補やファンにブランドを見つけてもらうためにはどうしたらよいのか。すでにInstagramショッピング機能を利用しているブランドなら、チェックアウトするためのリマインダーを設定してみると、目に留まりやすくなります。あわせて「ストーリーズを投稿に追加」機能を使えば、ユーザーのフィードに表示する機会が作れます。広告とセットで運用すると、ターゲットにリーチする確率がグンと上がります。

以下の動画は、「ストーリーズを投稿に追加」する方法を紹介した動画です。

では、Instagramのアルゴリズムに評価されるにはどうしたらいいのか?
先に述べたように、利用者のアカウントはアルゴリズムによって「ランク付け」されています。Instagramから警告がないからと、自動化ツールを使っているアカウントは低評価に位置付けられ、なかなか閲覧者のフィードに表示されるのが難しくなってきます。

高評価を獲得するには、エンゲージメント率を上げることです。Like、コメント、フォローを積み上げた記録と、魅力的なコンテンツがあって、フィードに表示される機会が増えるようになります。

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