2022 Instagramの新機能と変更点、最新アルゴリズムに作用するファクター (要因) を解説

日本における2022年1月のInstagramの利用者は、昨年の同月に比べると1,000万人強も増え、その数は5千万人に届くほどの数。ざっくり日本国民の約4割が利用するほどポピュラーなソーシャルメディアに成長し、その勢いは増すばかりです。

ソーシャルメディアデモグラフィック
NapoleonCat (ナポレオンキャット) ソーシャルメディアデモグラフィックより

今回は、企業のSNS担当者が知っておきたいInstagramのアップデートと進化したアルゴリズムについて解説していきます。

アルゴリズムがフィードのランキングを決定

投稿済みのコンテンツに「いいね」はいくつ付いていますか?コンテンツは「いつ」投稿しましたか?フォロワーとフォロワー以外のリーチの比率は?こういったInstagramのインサイトは、インスタのアルゴリズムの働きと深く関わっています。InstagramのCEOのAdam Mosseri (アダム・モッセーリ) は、アルゴリズムに影響を与える要因について11分ほど語っています。

  • コンテンツの情報。静止画か動画か。いつ投稿されたか。「いいね」はいくつ付いたか
  • 投稿者とユーザーの関係性。タグ付けやコメントなどされていたか
  • ユーザーから高く評価されたコンテンツの種類
  • 自身のコメントや「いいね」を含むアクティビティ

上記の情報に基づき、Instagramのアルゴリズムはオーディエンスがアクションを起こしやすい可能性を計算します。これは関心のスコア (score of interest) と呼ばれ、最終的にはユーザーのフィードに表示される順序に働きかけます。

さらにユーザー同士のプロフィールのタップ数、投稿の保存数やそれぞれのインタラクションのタイミングなどが、ランキングのスコア付け (シグナル) に作用します。アルゴリズムは投稿時間と間隔も計算し、ユーザーの関心の高いと思われるコンテンツを適切に表示するように出し分け (パーソナライズ) するからです。

Instagramのデータアルゴリズムはユーザーのあらゆるアクティビティを調査し、理解を高めています。コミュニティにおいてお互いのインタラクションを高め、それぞれが高い満足を得られるように計算した表示順 (ランキング) を採用しています。

Instagramリールのアップデート

2年前のローンチ以来、瞬く間に人気を博したリールは、インスタと並行するように日々新しいファンクションを実装しています。実際にInstagramはプラットフォームをバージョンアップしてまでリールの視聴時間を長くしたといいます。2022年2月時点で、リールの尺は60秒まで拡大しました。

新しいリールにはどんな機能が備わったのでしょう。以下はリールの追加機能になります。

  • 音楽のミックス。動画の元の音に追加して、比率を調整可能
  • ナレーション機能。解説をレコーディング
  • テキストの挿入
  • Doodles、動画上でのお絵描き
  • ストーリーズのようにステッカーが使える
  • ストーリーズのようなエフェクトが使える
  • タイマー、予約録画が可能
  • 複数のビデオをキャプチャし、組み合わせて再生できるビデオレイアウト

これ以外にも、画像を重ねて作る二重露光 (double exposure) が加わりました。印象的なシーンやイルミネーションなどの上に別の画像を重ねて、アーティスティックな作品が作れます。

インスタでコラボ投稿

昨年秋に追加された便利な機能に、「コラボ」投稿があります。コラボ投稿すると、アカウント主と共同編集者の両方のフィードとプロフィールに表示されます。クリエーターとのコラボ、インフルエンサーとのコラボ、またはパートナーと一緒に組んで投稿。コラボ機能の利点は、自分のフォロワーだけでなく共同投稿者のフォロワーの目に触れる機会が得られることです。

コラボの作成は、いつものように投稿 (リールもコラボできます) する要領で、[タグ付け]から、[共同投稿者として設定するユーザーを検索] をタップし、コラボした相手 (2022年2月現在、共同投稿者として追加できるのは1アカウントのみ) を選びます。

招待すると、タグ付けされた共同投稿者にDM (ダイレクトメッセージ) が届きます。共同投稿者が受け取って承認すると、公開に進みます。

こちらは、NapoleonCatのアカウントからコラボ投稿したコンテンツです。公開になると、画像のようにプロフィールが2つ並び、ヘッダー部分にも2つのアカウント名が表示されます。「いいね」数や再生数は2つのアカウントを合わせた数値で示され、コメントのスレッドも双方のアカウントに表示されます。

リール・ビジュアル・リプライ

昨年末に、リールのコメントにリールで返信できる機能が追加されました。コメントへの返信するときに、左下のブルーのカメラアイコンをタップすると、リール投稿の画面に変わります。例えば料理の動画なら、「ディテールを知りたい」というユーザーのコメントに対して詳細を動画で示したり、味付けのヒントを提供できたりします。フォロワーと交流するだけでなく、潜在ファンともつながるきっかけともいえる方法です。

リールを見つける場所は?

今まで「発見」タブからリールを閲覧していましたか?それともフィードに流れてきた動画をきっかけに、そのままスクロールして見ていましたか?Instagramアプリの画面下にある操作パネル、発見タブの隣にあるリールアイコンをタップすると、プロフィールにパーソナライズされたリールが表示されます。

Instagramの「いいね」非表示

2019年以来、コンテンツ毎の「いいね」数は非表示がデフォルトになっています。表示するには、アプリの設定画面から表示を選択する操作が必要になります。

ビジネスでInstagramを運用していると、競合アカウントやベンチマークしたアカウントの「いいね」数が気になります。NapoleonCatを使って競合調査すれば、気になるアカウントのコンテンツにどれくらいの「いいね」やコメントの数が付いているかがわかり、さらにエンゲージメント率まで計算して表示します。

NapoleonCatアナリティクス
NapoleonCat競合調査
2022年 インスタの「いいね」を見るには...

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「ひと休みしませんか?」Instagramの安心、安全な使い方

インスタに限らず、ソーシャルメディアの利用が10代のメンタルに及ぼす影響については、問題視されています。そこで昨年末からアメリカをはじめとする英語圏から先に、メタ (旧フェイスブック) はインスタに保護者が利用時間を制限できる機能を追加。ようやくその機能が、日本のインスタアプリにも実装されました。以下の図のように、一定時間以上インスタを使っていると「ひと休みしませんか」のリマインダー設定ができます。

加えて2月8日からInstagramを安心、安全に使うためのチュートリアル動画が「みんなのデジタル教室」で公開されています。

子どもに安全にSNSを使う方法を紹介する「セーファー・インターネット・デー」にあわせ、10代から支持される人気クリエーター5名が「リールで知ろう! インスタANZENヒント」をオープンしました。

まとめ

アプリの操作ボタンの位置が変更になったようなマイナーチェンジを含め、Instagramは日々ユーザーの使い勝手や安全性も考慮して、アップデートしています。次はどんな「好き」と「欲しい」を作ってくれるのか、今後のさらなる進化に期待と注目が集まります。