リーチよりエンゲージメント。B2B企業もGoogleマイビジネスを使った方がいい理由

デジタルマーケで「リスティング」と聞くとリスティング広告と混同しがちですが、Googleマイビジネスもリスティングのひとつです。そんな「Googleマイビジネスを使っている」例といえば、地元エリアで新規顧客を開拓したい飲食店や集客を上げたい店舗、サービスなど、一般消費者向けに利用されるイメージを持つのでは。

実際にGoogleマイビジネスには、店舗で扱う「商品」を追加する機能が備わるだけでなく、プロフィールのセクションには予約リンクの設定ができます。そして投稿毎に配布できる「クーポン」や「イベント」を設定できる箇所も存在し、消費者に行動を促すさまざまな工夫が凝らされています。

Googleマイビジネス自体は、無料ではじめられるサービスです。すでにビジネスプロフィールを開設済みなら、企業の担当者の目に留まるようアップデートします。ビジネス情報を記載するエリアには最大750字を入力できます。ここに検索ワードや自社の製品あるいはサービスの関連ワードを挿入した文章を記して完成させます。

企業間取引の可能性を導く

B2BでGoogleマイビジネスを使った方がいい理由を、Googleも以下のように述べています。

82%の人がローカル情報を見つけるため検索エンジンを利用しています。
地元企業が気軽に自社の独自性やストロングポイントをアピールできる場所がGoogleマイビジネスです。

Googleマイビジネスに掲載される情報は新規顧客開拓のチャンスだけでなく、既存顧客との関係をさらに深めてくれる役割を果たします。

リソースの限られているスモールビジネスであれば、オーガニック検索で自社のサービスや製品を知ってもらいたいと思うはずです。Googleマイビジネスへの投稿はシンプルで、スマートフォンからも可能です。何よりGoogleマイビジネスを運用していると、検索ワードが一致した場合や関連語句との組み合わせ次第でSERP (Search Engine Results Pages:検索結果ページ) の上位に表示されます。投稿数が多く、しかも高評価レビューが多ければ、社名やサービスを知ってもらえる機会が増えます。加えて広告出稿していれば、効率的なウェブ集客が可能です。

Googleマイビジネスの運用は、自社サイトの改善だけでなく来期のKPI設計、長期的なKGI達成にも役立てられます。

Google広告を出稿していると、相乗効果が得られる

Googleマイビジネスはオーガニック検索に有利なだけではありません。GoogleマイビジネスにGoogle広告アカウントをリンクさせて運用すると、あらかじめ設定したターゲットグループに的確にアプローチし、リーチの拡大が可能です。

Googleマイビジネスのメリットのうち、以下の8つは覚えておきたい点です。
  • 無料ではじめられる
  • 簡単な操作で投稿の編集、公開ができる
  • Google広告を補完できる
  • SEOに有利
  • ローカル検索のランク付けに有利
  • ウェブサイトへの誘導になる
  • 登録には審査があり、承認がビジネスの信頼にもつながる
  • 製品やサービスを登録できる

Googleマイビジネスのインサイト

投稿がどれくらい閲覧されたか、クリックされたかを調べるには、Googleマイビジネスのダッシュボードから [インサイト] を表示すると、ユーザーの反応がわかります。インサイト画面は2021年8月末時点では以下のような表示ですが、間もなく新しいプロフィール画面にアップデートされます。

Googleマイビジネスのインサイト

インサイトのダウンロード

Googleマイビジネスのインサイトをダウンロードするには、Googleマイビジネスにログインした後に表示されるビジネス情報の左にあるボックスにチェックを入れます。
下記のように、1つのGoogleアカウントに複数のビジネスを登録している場合には、ビジネスが一覧で表示されます。

Googleマイビジネスの登録情報一覧
  1. チェックボックスがブルーに変わると、右上に[操作]ボタンが表示される
  2. [操作] をクリックして表示された項目の中から、[インサイト] を選択
  3. 下図のようなダイヤログから出力したい項目を選び、[次へ] をクリック
  4. 期間を選び、右下にある[レポートをダウンロード]ボタンを押す
Googleマイビジネスのローカルレポート

これでGoogleマイビジネスからcsv形式のファイルがダウンロードできます。

Googleマイビジネスには何を投稿すればいいの?

Googleマイビジネスの [投稿] セクションには「投稿タイプ」が選べるクリッカブルなボタンが用意されています。が、実際に何を投稿して、どれくらいの頻度で公開していけばよいのか、悩むところではないでしょうか。NapoleonCatのクライアント例を交えて、ベストプラクティスをお伝えします。

Googleマイビジネスの投稿には次の5つがあります。

  • [最新情報を追加] ビジネスに関する一般的なお知らせ。
  • [イベントを追加] オフラインとオンラインの両方で、計画されているイベントについてユーザーに知らせます(開始日と終了日を時間とともに含める必要があります)。
  • [特典を追加] 割引、クーポン、または提供するその他のタイプのプロモーションなど、期間限定の特典情報を告知します。(開始日と終了日+オプションのクーポンコードを含める必要があります)
  • [商品を追加] 商品/サービス名の記載とカテゴリ、商品価格、商品の説明を記載する必要があります。
  • [COVID-19の最新情報] 新型コロナウイルス関連の自社の対応を記載します。たとえば、実施している安全対策、感染予防策など。

NapoleonCatを使うと、[最新情報][イベント][特典] を使って予約投稿できます。複数のGoogleマイビジネスに同時投稿できる他、同じ投稿をアレンジして、TwitterやInstagram、Facebookから公開可能です。

NapoleonCatのパブリッシャー画面。左にプロフィール一覧が並び、中央でコンテンツを編集。右に投稿のプレビューと承認者追加ボタンを設置している。

投稿頻度はどれくらい?

NapoleonCatの調査では、プロフィールページのアップデートは少なくとも毎週、できれば3日に1回は投稿することをおすすめします。

クチコミへの返信は必要?それはSEOに役立ちますか?

はい。クチコミの返信はこちらのGooogleマイビジネス公式ページで奨励しています。返信はローカルSEOとMEOに役立ちます。クチコミへの応答が顧客とのつながりを強くし、そのクチコミを見つけたユーザーが、新しい顧客になる可能性もあるため、返信はとても重要です。

クチコミで悪い評判を書かれました。オフにすることはできますか?

残念ですができません。しかし評価やクチコミが不適切であれば、Googleに報告して非表示の申請ができます。
ただし報告できるのは、Google のポリシーに違反しているクチコミのみで、内容に不満がある、気に入らないという理由でクチコミを報告することはできません。

NapoleonCatを使用してクチコミを管理できますか?

はい。NapoleonCatの [受信トレイ] は、クチコミだけでなく [質問と回答] の管理も可能です。とくに複数のGoogleマイビジネスを管理している場合には、アカウントを切り替える必要がないため、迅速に対応できます。また、海外のユーザーから質問が入った場合には、NapoleonCatに組み込まれている翻訳機能を使って問い合わせ内容を理解し、ユーザーの言語から返答することが可能です。
※NapoleonCatの受信トレイのリプライ機能は、Google翻訳でサポートされている100以上の言語に対応しています。

Googleマイビジネスを利用する企業例

東京・葛飾区にある槇野産業株式会社は、Google検索で「葛飾区 粉砕機」を入力すると、最上位に表示されます。同社は食品粉砕機のメーカーとして国内外で実績を築き、現在は食品以外での粉砕機も数多くそろえています。Googleマイビジネスでは [最新情報] で自社の近況や出展するイベント情報を掲載しています。

株式会社ラボは精密塗工機械の研究開発所として1986年に設立されました。Google検索で「綾瀬市 塗工」を入力すると2番目に表示されます。同社はコロナ禍においては、セミナーや相談会をオンラインで実施しています。Googleマイビジネスでは会社概要を伝えるとともに、試作開発に必要な設備を紹介しています。

Googleマイビジネスの更新頻度も高く、YouTubeでも「やってみた」シリーズを公開するなど積極的にソーシャルメディアを運営する。
「塗工」だと「塗装工」も検索範囲に含まれるため表示は2番目。クチコミの星の数も表示順に大きく影響する。