ソーシャルメディアで際立ったプレゼンスを発揮しているブランドは、デジタルマーケティングで成功している好例です。こういった「成功例」を知ることで、自社のSNSに足りない部分が見えてきます。
企業アカウントが運用される背景を探りつつ、業界の標準となるパフォーマンスを測定し、同時に自社ブランドや製品、サービスのプレゼンスを高められるプラットフォームを見つけ、デジタルマーケティング戦略に生かしてみましょう。
SNS競合分析とは何?
ベンチマークの追跡と分析に着手する前に、目標とルールを設定します。すなわち先に戦略の仮説を立て、調査の目的を明らかにします。調査後に仮説を構築できるように準備をします。例をあげると、
- ウェブサイトの改善を検討している場合は、競合サイトの構造はもちろん各ページのタグ、クリエイティブ、更新頻度など細かく調査をします。
- 新しい製品の導入に取り組んでいる場合は、すでにマーケットで入手可能な競合ブランドの類似製品を調べます。
- ソーシャルメディアマーケティングを改善したい場合(この記事で詳しく説明します)、業界のブランドがソーシャルメディアチャンネルで行っていることに注目してください。
いずれの場合にも、ベンチマークを見つけないと先に進みません。SNSでもベンチマークが自アカウントのパフォーマンスを測定する基準になります。とはいえSNS運用者担当者に競合を調査する時間があるのでしょうか?
ちなみに、Instagramのエンゲージメント率が30日間で5%増えることをイメージしてみてください。数値として5%はフツーなのか? それとも良いのか、悪いのか。
業界のスタンダードに対する【自アカウント】のポジションを明らかにしないと、数字の意味を判断したり、KPIの設定に苦労したりすることになります。
実際にSNS競合分析をするまで
SNSの競合分析はマーケティング戦略の次の一手となる価値ある作業と理解してても、はじめるまでに時間がかかり、調査も大変と思っていませんか?
競合分析の定義と等しく、プロセスは研究の目的と範囲に依存します。分析をどこまで進めるかに関わらず、基本的なフレームワークはほとんどの場合に適用されます。
1. 市場調査の実施
データの収集を開始する前に、競合をはっきりさせておく必要があります。ほとんどの企業は競合他社を熟知していますが、クイック検索なら時間をかけず、新しい視点から探ることができ、新鮮な発見があるかもしれません。
指定する地域で同様のビジネスを探している場合、Googleではオススメが上位に表示されます。ビジネスプロフィールに関連するフレーズ(製品カテゴリ、業界タイプなど)を検索すると、結果の詳細が結果に表れます。
例えば、貴社がこれからソーシャルメディアを使ったプロモーションを考えている「カナダのピザ専門店」だと仮定します。まずはGoogleの検索画面から、カナダのバンクーバー (vancouver) で競合店を調査。ロケーションと規模で検索した結果、上位には★4以上の大差ないレーティングで以下のように表示されました。
競合と思える同業者のリストを作成したら、今度は競合店のSNSアカウントを特定してみましょう。多くの場合、お店のSNSアカウントはウェブサイトにも記載します。そこで注目したいのは、競合がどのSNSを使って集客をしているのか、またどのソーシャルプラットフォームが、貴社のビジネスと関連が深いかを見極めることです。
貴社のビジネスをドライブさせるソーシャルプラットフォームが決まったら、業界のトピックスやムーブメントを見逃していないか、実際にTwitterやInstagramなどのSNSでハッシュタグ検索をしてチェックします。例をあげると、ピザのトッピングで「#garicsausage(ガーリックソーセージ)」が『沸いてる』といった話題をキャッチすることが重要になります。
またビジネスに関連するトピックスに焦点を当てたFacebookグループを探し、競合他社のディスカッションやメンションを確かめてみるのも、おすすめします。
2. 測定する基準をどこにするか決める
モニタリング調査したい競合他社をリストアップしたら、次に目的を設定します。ライバルのアクティビティを測定するにあたって、どこを基準にするか。ソーシャルメディア分析で重要な要素を以下に一覧にしました。
- 数値– 競合他社のアカウントのファンまたはフォロワーの増減を追跡します。また、閲覧者のいいね、コメント、シェア、リツイート、メンションといったエンゲージメントにも注目してください。これらはアカウントが成長するためのベンチマークを設定するのに役立ちます。
- 機能– 競合他社はFacebookページにショップを持っていますか? Instagramでお買い物が可能な投稿をしていますか?彼らは広告をどれくらいの頻度で実施していますか? こういった投稿のニュースフィードへの影響力は? 投稿を追跡すると、業界のベストプラクティスが明らかになります。
- コンテンツの種類と投稿頻度競合他社がフォーカスしているのはテキスト、画像、それとも動画? ストーリーズはどうでしょう。どのくらいのタイミングで投稿していますか? 各プラットフォームでのトップの投稿には、どんな傾向がありますか? 他社の成功例を分析したら、ぜひ自アカウントのコンテンツ戦略に結果を反映してみましょう。
- トーンとスタイル – 競合他社はFacebook、Twitter、Instagramでユーザーとどのようにコミュニケーションを取っていますか? それらにユーザーはどう反応しているのでしょう? ライバルのアカウントであっても、閲覧者のコメントは非常に重要です。自社のターゲットオーディエンスをもっと知る機会です。もしライバルが高く評価されているのであれば、その理由がどこにあるのか把握して、自社に応用してみてはいかがでしょう。
それが終わったら、調査に要する期間を決めます。目安として、過去30日間のコンテンツを分析することをおすすめします。理由は、競合のパフォーマンスの高低を測るのに30日は十分であり、それぞれの投稿を分析するにも少なすぎない適度な期間だからです。
3. ソーシャルメディア分析ツールを使用する
ソーシャルメディア分析
ソーシャルメディアマーケティングの結果を測定します。シンプルなダッシュボード上から競合他社を注視し、自社のSNSパフォーマンスを改善します。
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競合他社のKPIをトラッキングする方法はいくつかあります。自アカウントの運用で、結果にコミットするには、まずライバルの成功法を系統的に調査してみてはいかがでしょう。
調査範囲がそれほど広くない場合は、手動でスプレッドシートに数値を入力し、競合他社のデータを一覧にしていきます。
競合分析に使える無料のテンプレートファイルが、ここからダウンロードできます。貴社がこれから計測をお考えのソーシャルプラットフォーム毎の数値と、気になる競合他社の数値を入力します。定期的に競合他社との比較をし、調査結果をドキュメントに追加してください。変化、傾向を毎週、毎月、あるいは1年にわたって入力して確認します。
実際にマニュアルでの入力は時間がかかり、間違いもあるとお考えでしたら、NapoleonCatのような自動で分析する方法を試してください。NapoleonCatにソーシャルプロフィールを連携すれば、競合のビジネスアカウントを簡単に追跡できます。
NapoleonCatの競分析ツールを使用すると、比較セットを作って貴社と競合他社のパフォーマンスを個別に、または一緒にトラッキングできます。変化のあった期間をキャプチャ、あるいはpng画像ファイルでダウンロードし、個別のグラフとしてレポートを作成することも可能です。また任意で3つの時間枠(毎日、毎週、または毎月)でデータビューをチェックできるので、個々のパフォーマンスも一目瞭然です。
競合他社と比較した自アカウントのアクティビティを振り返るだけでなく、カスタマイズ可能なPDF形式のファイルにまとめてダウンロードできます!
4. マーケティング戦略の改善
競合他社分析の最終ステップは、調査結果をビジネスに生かすことです。NapoleonCatを使えば、競合他社のSNS運用およびパフォーマンスを把握します。競合他社で成功している運用方法や投稿の傾向をコピーするのではなく、ベンチマークと捉えて、自アカウントのコンテンツや運用の改善をしましょう。
特定の種類のコンテンツが業界でうまく機能している場合は、コミュニケーションに追加してみてください。エンゲージメントを高めるアクティビティに対し突出した表示が確認できたら、自社コンテンツに取り入れてみます。
競合調査、分析中に、他社が炎上していたら、これは貴社にとってリアルタイムで状況を把握できるまたとない機会です。炎上の原因となるような投稿を避けるのはもちろん、同様の問題が自アカウントにも発生したときに対処する方法を、他社の事例から学べます。
まとめ
競合調査は継続的なプロセスです。
ソーシャルメディアをゲームに例え、新規プレイヤーと投稿コンテンツのディテール、戦略に目を光らせてください。ただしSNSの運用で最も重要なことは、常に自らもアップデートを続け、いつでも改善する準備をしていることです。